たとえて言うならば今日は吉日のコピー


昨日、印刷所から電話があり、ようやく本ができあがった。
製本された本が届くまでに想像以上に時間がかかったのだが、それもすべて結果オーライ。
12月前半には、出版できるだろうと思っていたけれども、私のハートに響いてきた言葉は、
「印刷所の流れに任せること」。
早く出版したいなあと、気もちばかりが焦っていたが、年が明けてからはもう流れにゆだねることにした。
12月半ばに全工程が終わり、印刷所にお任せしてから一か月間、自分のふところのお掃除を余儀なくされた。
自分の内側にあるこの焦りはどこから来るのか。

長く長く感じたこの一か月の間に、この仕事をはじめてからのことや、この一年間やりぬいてきたこと、
そのときの自分の内側の心情を細かくふり返ることができた。
なるほど。たしかに充実感を帯びるくらいに時間をかけ、作りたいものを作ってきたけれども、
その裏側には、やらなければという一心で、息も切れ切れになっていた自分もいたのだ。
そのため、そのような感覚でいた自分をゆっくり時間をかけてたたえた。
12月後半はほぼ何もすることができず、そして正月明けも何もする気にならなかったから、
相当に自分の中でたまっているものがあったのだろう。けれど、このようなこともいったん止まってみないとわからない。
走っているときは、自分の内側がどうなっているかなんて意外とわからないのだ。

ふと内側に響いてきた言葉の意味が、今になってようやくわかる。本当に何も心配する必要はなかった。
本が届いたあとにネットを見ていると、ふと一つの記事に目が留まった。
今年の1月16日は、一粒万倍日と天赦日が重なる日だから、すごく縁起が良いとのこと。
『一粒のもみが万倍にも実る稲穂になる』というのが一粒万倍の由来だそうで、だとしたら、
この日に本ができあがってくることほど、嬉しいことはないのだ。
そして、夜も遅くなったころ、ふとしたきっかけで知人のサイトをのぞいてみると、今日は二つの吉日が重なるだけでなく、甲子の日(きのえのひ)という、もう一つの吉日が重っているトリプルの日だと。

いやはや、参りました。自分の焦る気持ちで動くより、自分という意識の中にあるもっと大きな流れに身をゆだねてみると、自分でもびっくりするほどのタイミングで、物事は運ばれていくものなのかと、思い知ったような感覚だった。
ちなみに、甲子の日とは、「この日に物事をはじめると長く続く」と捉えられているよう。
自分がこの本のために意図していたことが、そのままこの吉日にぴったりはまっている感覚にもなることができて、
心から安堵することができたのだった。


さて、みなさまの1月16日はいかがでしたか?
自分の内側に、もう一人の大きな自分がいて、その存在が今の自分自身を導いているなんて、
なかなか思えないかもしれませんが、私はそう信じています。

ゆっくりじっくり、自分の内側に意識を向けていけば、
少しずつ内側の自分自身と対話ができるようになっていきます。


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2021年01月17日